【tkk File15】農園支援プロジェクト 〜キッカケ編〜
地域貢献と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
地域に貢献するといっても地域ごとに問題も解決方法もさまざまで、経済の活性だけが必ずしも魅力ある街づくりになるとは限りません。
地域の様々な問題を解決し、格差のない社会を作ることで色々な選択肢がある社会にしたいという想いが私たちの「tkk」のスタートでした。
thomasメンバーのひとりが、SNSで「大学時代の友人が果樹園を親から引き継いで商品販売をしている」と知ったことが、今回のtkkプロジェクト「農園支援」のきっかけとなりました。
早速この友人に連絡してみたところ、ご好意で農園のりんごをふんだんに使用した果汁100%のりんごジュースを驚きの価格でいただきました。
いただいたりんごジュースはとっても甘く最高!!
ひとりだけで楽しむのはもったいないので色々な方にもお裾分けしたところ、皆さんが思わず笑顔になってしまうような美味しさで非常に喜んでいただくことができました!
喜んでいただけたのが嬉しいのと同時に、こんなにも美味しくてハイクオリティーな「産地直送 果汁100%りんごジュース」を破格でいただいてしまったけれど、このジュースは果たして本当に「適正価格」での販売されているのか。。?という疑問も、心の奥に残っていました。
改めてお礼のメッセージと共にこの疑問をぶつけるべく連絡してみることに。
先代より引き継いだ彼の農林は、従来の「東海林果樹園」から新たに「DEWA Valley Farm」として生まれ変わっていました。
この「DEWA Valley Farm」は山形県天童市にあります。
ぶどうを中心としてスタートした初代
りんご、さくらんぼにチャレンジした2代目
そして現在ラ・フランスに挑戦をする3代目
——3代目の彼こそが先ほどから登場している東海林和哉さんです。
農園としてのSDGsを目指し、通年販売、多種目栽培にチャレンジをしているのだとおっしゃっていました。
そこで東海林さんに農園を運営していく上で天童市としての困っていることはないか、thomasでできることはないかと思いお話を伺ったところ、先代から大切に育て歩んできた農園が次代に繋がらず、高齢の経営者の悩みと同時に、地域の問題となっている……とのことでした。
なぜ???
次の世代に繋げることのできなかった農園の土地は、「耕作放棄地」となります。
耕作放棄地は、隣接する土地にも大きな影響を及ぼします。耕作放棄地の土が隣接の土を経由することで、地続きとなる土地すらも元気な土ではなくなってしまうのです。。。(雑草等の問題etc…)
将来的には現在の10倍も耕作放棄地が出てしまう予測までたっているのですが、具体の解決策はなく、耕作放棄地といっても地主しか立ち入りが出来ないため、土地の所有者を探すことにも非常に時間がかかってしまいます。
つまり、外部からでは専門に動きづらい問題だというのが実情なのです。
また現状の農業の特性として、天候に左右されることで果樹などの作物の生産量が上下し、それに伴って価格も上下する。その結果、農産物の「適正価格」が導き出せないといった問題もあります。
前述の「ジュースの価格に驚いた」。この気持ちが現実問題だと徐々に理解し始めました。
その他、高齢化、フードロス、顧客管理、パッケージデザイン、鳥獣問題(イノシシ等)など、生産のプロが本当にやるべき「世界一美味しいフルーツ」の生産をするだけではダメで、その前に解決しなければならない様々な問題を抱えているのだと、今までブラインドされていた事が見え始めてきました。
この問題を知り、thomasとして何かできることはないのかという想いが生まれ、実際に現地・現場・現実を把握するために、コロナ禍ではありましたが思い切って東海林さんに会いに(万全の対策を整え)山形県天童市へ向かいました。
天童市上陸編へ続く…